山本美術館 > ブログ > 読書と訃報

読書と訃報

2017-03-17

今年初めに出版された「高倉健の背中 監督・降旗康男に遺した男の立ち姿」(大下英治著 朝日新聞出版刊)を一昨夜、読み終えました。

高倉健が降旗監督と撮った20本を超える映画の中から、彼が東映を辞めた後の8本の作品に関して二人の映画作りにかける思いを主として取り上げてある内容でしたが、これらの作品はすべて劇場で観ましたし、またDVDも手元に揃えています。

一息ついて昨日朝、ネットニュースを見ていたら、高倉健と同じ東映に所属していた渡瀬恒彦が亡くなったとの記事が目に留まりました。彼のデビュー作品の「殺し屋人別帳」(昭和45年)は長崎市内の思案橋にあった長崎東映の劇場で観た記憶があります。確か、テレビの「無用ノ介」で主人公を演じた伊吹吾郎と共演していました。私が社会人として勤め出した年だったのよく覚えています。また、高倉健との共演作は大ヒット作の「南極物語」が印象に残っています。

高倉健、菅原文太、松方弘樹、そして渡瀬恒彦と、スクリーン上で私の青春時代の若き血をたぎらせてくれた東映映画の男たちが相次いで鬼籍に入るとは、寂しいものです。

 

「高倉健の背中 監督・降旗康男に遺した男の立ち姿」(大下英治著 朝日新聞出版刊)