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親しき友との別れ。

2018-05-31

五月節句が終わるのを待っていたかのように先日、闘病中だった小中学校時代の同級生が一人旅立って逝きました。

彼とは小学1年生時に同クラスとなり、運動会の借り物競争では背丈が同じくらいだったのでコンビを組みました。トラック双方の出発点から同時にスタートして、一人はコースに置かれた札を拾いその場所で、札に書いてある品物をジェスチャーでトラックに印されたライン上で待っている相方に知らせ、相方は何であるかを判断してライン側に置いてある品物群の中から品物を選び、次にトラックの真ん中で二人合流して、フィールド内のゴールまで駆けていく競技です。

借り物には、バケツやボール、ほうきやちりとり等が用意してあります。私が拾った札には「ちりとり」と記してありました。彼と事前に、“ちりとり”と“ほうき”の場合は掃除する真似をして、ほうきの場合は左手で右手を3回、ちりとりは右手で左手を3回たたくから、と打ち合わせをしていたので、上手くいって一等賞になりました。また、中学時代はクラスは違いましたが、運動会で、彼が男子クラス別100m走の選手として審判補助していた私の前をトップで駆け抜けていき、こんなに速かったかなと驚いたことなどを覚えています。

その後、お互い成人し、彼は製菓店の三代目として故郷で家業に励み、私も二十代後半から故郷に住むようになってまた付き合いが再開し、次第に掛け替えのない大切な友の一人となり、一緒に同窓会の世話などを行ってきました。

お通夜、葬儀、初七日法要と親しかった仲間たちと共にお参りさせてもらいましたが、深く気心の知れた友との別れの寂しさは募るばかりです。

 

(ネット写真より)