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十三代横石臥牛(弟・宗鷹)先生の訃報

2018-07-27

臥牛窯の「十三代横石臥牛」は、兄の故松翁先生がろくろ、弟の宗鷹先生が絵付けを分担する兄弟二人三脚の制作スタイルで、現川焼の再興に尽力されて1975年に長崎県の無形文化財に指定されるほどに躍進されました。

お兄様は2016年に死去され、弟さんも病気療養中とのことでしたが、残念ながら昨日お亡くなりになったと連絡を頂きました。

臥牛窯作品を常設することになるほど臥牛の作品が大好きな母が、今朝、‟庭の鷺草が今年最初の花を一輪咲かせているよ”と知らせてくれました。臥牛先生の絵付けは独特のタッチでどれも見応えがありますが、中でも白鷺と鷺草は群を抜いて素晴らしく、私たちが鷺草を育て始めたのも臥牛窯の鷺草文作品があったからこそでした。偶然ですが、今朝咲いた鷺草を見ながら、先生を偲ばずにはいられません。

十三代の先生方とは特に親しくさせて頂き、宗鷹先生は口数は少ない方でしたが大きな心で皆を見守っている人でした。先生の新しい作品が見られなくなるのは寂しいですが、既に十四代が後を継ぎ制作に勤しまれていますのでこれからの新作品に期待をしています。

宗鷹先生のご冥福を心からお祈り申し上げます。(N)