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長年眠りの本 & ランタン祭り

2019-02-09

この本も長い間、本棚に眠っていたものです。

地元長崎に関したもので、当時いつか読むだろうと思い購っていた本で、帯の表面下部には定価○○○○円(○○○○円+税70円)と記してあり、まだ消費税が3%時の1994(平成6)年に新装版発行されたものです。初版本は昭和53年9月に発行、その後絶版の時期があったようです。帯の表面には「長崎・居留地異人街の歴史と風俗を掘り起した貴重な労作-待望の復刊。」と大きく謳ってあります。

著者は、はしがきで「・・・“長崎異人街”の史実を収集し、その盛んなりし当時の実相を、後の世の人々に伝えんものと、これに取り組んだ・・・、・・・本書の主眼は『Ⅱ・長崎異人街の歴史』にあり、当時の大浦外人居留地がいかに繁盛し、いかに潤っていたか、そのありのままの実態を書いております。・・・」と述べています。長崎県人として知っておかねばならないような居留地の事柄がたくさん紹介してあり、また得難い資料的な要素がいっぱい詰め込まれています。

また、序文を中西啓先生が寄せられていて、久しぶりに先生のお名前を見て、かつて、先生を団長に50名程の有志グループで中国福州の媽祖の生誕地・湄洲島や厦門のコロンス島などを訪問したことを思い出しています。

折しも今、長崎市内では新地中華街・湊公園をメイン会場として、元々長崎在住の華僑の人たちが始めた中国の旧正月を祝う行事「春節祭」を起源とする、長崎の冬の一大風物詩「長崎ランタンフェスティバル」が行われています。宝の持ち腐れ的だった本に接して、今年は何年ぶりかでランタン祭りに足を運んでみようかなとも考えたりしています。

 

 

「長崎異人街誌」(浜崎国男著 葦書房発行)